単純移動平均線(SMA)は「Simple Moving Average」の略で、一定期間の価格の終値の平均値を繋ぎ合わせた折れ線グラフで、トレンドを視覚的にわかりやすくしてくれます。
移動平均線には様々な種類があり、他に有名なものに指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)があり、MT4に標準で入っているインジケーターです。
SMAの計算式
SMA(移動平均線)は、以下のような計算式となっています。
n日間の終値合計÷n
上記で計算できるのは1日分のみのSMAの値ですので、この計算を各日付ごとに行い、値と値をつないで折れ線グラフにしたものが移動平均線です。
上記はMT4のパラメータ画面。期間や種別(EMA、WMAなど)を設定できます
MT4で標準の移動平均線を使う場合はパラメータ画面より『期間』を変更して利用します。
通常、5日(株式市場の週の営業日)、14、20、21、50、100期間などが使われますが、なるべく多くのトレーダーが見ているキリの良い期間に合わせるのが有効と考えられています。
SMAとEMAの比較
こちらはSMA(単純移動平均線)と、MACDなどのテクニカルで採用されているEMA(指数平滑移動平均線)の比較です。
計算式で、直近の価格の比重を高くして反応を早くしているEMAと比べるとSMAの反応はゆるやかということがわかりますね。
SMAはダマシは少なくなりますが、エントリーはやや遅れ気味になります。
SMAのデメリット
SMAは相場のトレンドがわかりやすくなる一方で、過去の数値から平均値を計算しているという特性のため、常に値動きを後から追いかけている状態です。
そのため、価格変動に対して移動平均線の動きは多少のタイムラグが発生します。
また、値動きが少ない場合はSMAも変動が緩やかになるため、取引のタイミングを見つけることが難しくなります。
移動平均線の重要な考え方
移動平均線はその傾きでトレンドを判断したり、移動平均線自体を抵抗帯と考えたり、ゴールデンクロス・デッドクロスなどの手法で表面的にとらえられることが多いです。
しかし移動平均線の本質として「市場参加者のマインドが今どういう状態なのか」を読み取るツールだということを忘れてはいけません。
上記の様に、移動平均線と現在価格の位置をみて、市場がどういう状態なのかを読み取れると良いですね。
チャートから市場参加者のマインドを読み取ることができれば、トレードはどんどん上達していきますよ。