ミーン・リバージョン(平均回帰性)とは、いったん大きく動いた株価や商品価格が、平均値へ戻ろうとすることをいいます。
資産価格や過去のリターンが長期的には平均値に向かって徐々に変化するという考え方に基づいています。
ミーン・リバーション(平均回帰性)

平均からの乖離が大きければ大きいほど、資産価格の次の動きは平均に近づく確率が高くなります。
上記はエンベロープというミーンリバージョンを利用したインジケーターです。移動平均線を中心とその上下に表示することで、中心からの乖離を視覚的にわかりやすく表示したものです。
ミーン・リバージョンを利用した取引
一般的にミーン・リバーションは、市場の状況を統計的に分析して売買戦略を決定する際に用いられます。
例えば、株価が過去の平均値と大きく異なった場合に逆張りエントリーするというのはミーン・リバーションを利用した戦略と考えられます。
ただし乖離する幅に上限はありませんので、この判断はなにか別のもので補う必要があります。
ランダムウォーク
大きく価格が乖離した時は、平均値に回帰するのではなく、ランダムウォークを起こすことがあります。
ランダムウォークとは、価格の動きにパターンがなくランダムに動くことですが、ミーン・リバージョンでのランダムウォークには、価格が以前の水準に戻らないまま、自らの価格が全体の平均値をひっぱることで徐々に平均値に向かっていく過程も含まれます。
ミーンリバージョンの注意点
ミーンリバージョンを使ったトレードを行う際に注意したいことは、その価格データが正規分布しているかどうかということが重要です。
正規分布というのは、下記の動画のように、データが確率のもとで一定の範囲内に収まることです。
この正規分布を満たしていない外国為替などのデータでミーンリバージョンを使った取引をしても、統計的有意性があるかは微妙なところです。
たつお
このミーンリバージョンを正規分布を満たしたデータでおこなうサヤ取りソフトが「BLSシステム」ですね