指数移動平均(EMA)は、単純移動平均線(SMA)に比べて、より直近の価格を重視した移動平均線です。
そのため、反応が早くなり、SMAの弱点であったトレンド転換時のシグナルを早く感知することができます。
EMAの計算式
EMA(指数平滑移動平均線)の値は、以下の計算式で算出されます。
(3日間のEMAの場合)
(1日目価格+2日目価格+3日目価格+3日目価格)÷ 4日間
一番新しい価格を2倍して、直近価格の影響を重くしています。また、2倍にした分、日数が1日増えるので、3日間のEMAでも最後に1日増やして4日で割ることになります。
SMAとEMAの比較
2つを比較してみると、SMA(単純移動平均線)よりもEMA(指数移動平均)のほうが、急激な動きの時に価格に追従している事がわかります。
この特性から、チャート上ではEMAのほうが底と天井も早く出現するため、MACDなどトレンドを先読みするインジケーターにはEMAが採用されることが多いです。
EMAのデメリット
EMAは価格への反応が早い一方で、ダマシが発生する条件があります。
それはEMAで定めた期間の、消えゆく一番古い価格データと最新の価格データの差が大きい場合に、引かれるラインの誤差が大きくなります。
EMAの期間を大きめに設定していればそこまでの影響はないのですが、3日や5日など設定でEMAを使う場合にダマシが発生しやすくなります。
そのため、大きなローソクが出現した時の相場で、短期間EMAを使う際には注意が必要です。
たつお
EMAはデメリットもありますが、直近の価格を重視しているということは、実際には直近のポジションは古いポジションに比べて多くのトレーダーが決済せずに持っている可能性が高いので、SMAに比べてEMAのほうが実際の市場の平均値を反映しているといえるでしょう
SMA(単純移動平均線)単純移動平均線(SMA)は「Simple Moving Average」の略で、一定期間の価格の終値の平均値を繋ぎ合わせた折れ線グラフで、トレンドを視覚的にわかりやすくしてくれます。
移動平均線には様々な種類があり、他に有名なものに指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)があり、MT4に標準で入っているインジケーターです。...
WMA(加重移動平均線)単純移動平均線(SMA)は過去の価格も直近の価格も均等に扱いますが、これでは価格への追従が十分とはいえません。
そこで今回ご紹介す...