ストキャスティクスは1950年代に生まれたテクニカル指標で、一定期間の高値と安値の値幅に対して、現在の価格がどれくらいの位置にいるかを示したものです。
売られ過ぎか、買われ過ぎかを判断する時に利用でき、RSIのように逆張りインジケーターとして使えます。
ストキャスティクスの計算式
ストキャスティクスの種類には2種類あり、動きの速い「ファーストストキャスティクス」(%K)と、動きの緩やかな「スローストキャスティクス」(%D)があります。
これらはパラメーターからどれを使用するか選択できますが、FXなどの一般的なインジケーターでよく使われているのはファーストのほうですが、株の世界ではスローストキャスティクスが好まれて使われることも多いです。
%K =(現在値-N日間の最安値)÷(N日間の最高値 - N日間の最安値)
%D = %Kの3日間の平均
%Kの計算式が表しているのは、例えば10日間で設定した場合にその中で一番の高値と安値でレンジを算出し、現在の価格がレンジのどの位置にいるかを表します。100%だったら一番高い位置、0%だったら一番低い位置という具合ですね。
似た指標であるRSIの場合だと、100%になるためには10日間全てで値上がることが必要ですので100%にはなかなか届きませんが、ストキャスティクスはタイミングによっては簡単に100%を付けます。
ストキャスティクスの使い方
ストキャスティクスはデフォルトで採用される数値が業者やインジケーターによって大きく異なります。比較的多いのが、5、14、20、21、26などですが、小さな値はダマシが多くなるので、20以上からの使用がおすすめです。
基本的な戦略ですが、
上記のように、ストキャスティクスの値が80%以上(買われすぎ)のところで%Kと%Dのラインがデッドクロスで売り、ストキャスティクの値が20%以下(売られすぎ)で%Kと%Dがゴールデンクロスで買いが基本的な戦略です。
ストキャスティクスの弱点
ストキャスティクスは、相場が一方向に動いている時は上下に張り付いてしまいますので参考になりません。
ですので、基本的にはレンジ相場に特化しているテクニカル指標と言えます。