ドンチャン・チャネルは、米国の投資家、リチャード・ドンチャン氏が提唱したテクニカル分析の1つで、チャネルベースのテクニカル戦略です。
この指標は、最高値と最安値の更新値がバンドとして描画され、主にトレーダーがブレイクアウトやリトレースメント見極めるために使用されます。別名HLバンドや、プライスチャネルとも呼ばれます。
タートルズという投資集団が用いたことで有名になりましたね。
ドンチャンチャネルの使い方
ドンチャンチャネルは、現在の価格の勢いを判断材料とするトレンド取引の指標です。
3本のバンドを使い、上限バンドは前足の最高値、下限バンドは前足の最安値で計算され、真ん中の線(Mバンド)は下限バンドと上限バンドの平均値です。
チャネルの傾きが上方向に向かっている時、強気のトレンドを示しており、反対に、傾きが下方向へ向かって動いている場合は、弱気のトレンドを示しています。また、このバンドの幅が大きいほどボラティリティが高く、幅が少ないほどボラティリティが低いことを表します。
ドンチャンチャネルのエントリーポイントとしては、基本は順張り方向に入ります。
まず上下のバンドで傾きを見てトレンドを確認します。もしここでバンドが上方向に向かっている時に、ローソク足がMバンドを下から上へ抜けていれば買いエントリーで、売りはその逆です。
ドンチャンチャネルの計算方法
ドンチャンチャネルの計算では、HIGHバンド(アッパーバンド)、LOWバンド(ロワーバンド)、Mバンド(ミドルライン)を別々に計算します。
H(HIGH)バンド:過去n期間の最高値
L(LOW)バンド:過去n期間の最安値
Mバンド(ミドルライン)(HIGHバンド - LOWバンド)/2
nは、分、時間、日、週、月など、対象となる測定期間に応じて異なる期間の長さとなり、期間は測定対象となる期間の数となります(例:30分、24時間、20日、1週間、6ヶ月)。
典型的なドンチャンチャネルでは、1ヶ月の平均的な取引日数である20日間の取引期間を使用します。