画像参照:日経新聞 高速取引(HFT)とはデータ基に1秒で数千回の売買注文
HFTとは、「High Frequency Trade」の略で、コンピュータを利用した「超高速金融取引」のことです。
過去の価格の動きを統計的に分析し、1秒間に数千回もの高頻度で売買の注文をだします。
HTFを使った取引を行うためには金融庁への登録が必要で、日本には60社近くが登録されており、日本株の注文の約6割を占めているともいわれます。
HTFは100%儲かる?
HTFがどんなアルゴリズムで動いているのかは業者によって変わりますが、多くの場合は通貨間アービトラージを使用していると言われています。
通貨間アービトラージがどんなものかといいますと、例えば日本で人気のあるドル円と、ユーロドル、ユーロ円の関係ですが、
ドル円 × ユールドル = ユーロ円
という関係になっています。
スキャルピングを行うときなどの常識として、ユーロ円をロングする場合は、ドル円とユーロドルのトレンドが上昇した時にエントリーをしたりしますが、これは上記のような関係になっていることが理由です。
HTFは価格の乖離をすくい取る
さて、この3通貨の関係ですが、例えば市場に大きなニュースが出た時に、上記の計算通りに3通貨の価格が足並みをそろえて動くかと言いますと、実はそうではありません。
実は数秒、上記の計算式に当てはまらないような突飛な動きをすることが市場ではよく起こります。
しかし世界中の人が見ている通貨ですので、価格バランスがおかしいと気づいた人達が価格の乖離を狙った注文を行うので、すぐに正しい価格に是正されるのですが、実はそんな突発的な動きの時にHFTのアルゴリズムは、価格の高いものを売り、価格の安いものを買いでエントリーし、価格が是正されたら利益を確定するという動きを、他の人が気づく前にわずかナノ秒(10億分の1秒 )単位で行っているのです。
ここまで来ると人間の入る余地はなく、HFT 対 HFTの戦いになりますが、現実としてこのトレードロジックでは滅多なことでは損失は発生しないので、ほぼ100%儲かる取引ではあります。
HTFを個人で利用するためには?
HTF取引を行うためのサーバーは、残念ながら個人には開放されておらず、金融庁への登録がある法人のみに開放されています。
また、HTFの設備を整えるためには億単位の資金が必要なため、個人投資家はHTFとは違う土俵で戦う必要があります。