マレーマスラインを描写「murrey-math」

Murrey Math Line（マレーマスライン）は、Gann理論に基づく価格チャネルの数値的な表現で、チャート上に等間隔の水平線（サポート／レジスタンス）を描画することで、価格の動きの整理・判断材料になります。

■ 基本概念
Murrey Mathは、T. Henning Murrey が開発したもので、W.D. Gann の理論を数学的に再構築したものです。
価格は 8分割されたゾーンに従って動くと仮定され、各ゾーンに意味を持たせ、反発やブレイクの目安に使います。

■ ライン構造（全9本）
価格帯を 8 等分し、9本のラインを表示：

ライン 表記 概要
+2/8 Overbought Extreme 極端な買われすぎゾーン（逆張りチャンス）
+1/8 Weak Resistance 弱いレジスタンス
8/8 Ultimate Resistance 最も強いレジスタンス
7/8 Weak Resistance 弱いレジスタンス
6/8 Pivot Sell 売りの基準
5/8 Range Top レンジ上限
4/8 Center Line 中央ライン（価格のバランスポイント）
3/8 Range Bottom レンジ下限
2/8 Pivot Buy 買いの基準
1/8 Weak Support 弱いサポート
0/8 Ultimate Support 最も強いサポート
-1/8 Weak Support 弱いサポート
-2/8 Oversold Extreme 極端な売られすぎゾーン（逆張りチャンス）

■ 計算式の概略（MT4インジケーターでの代表的処理）
ステップ①：計算対象の期間を定義（設定で P や StepBack）
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H = 期間中の最高値
L = 期間中の最安値
Range = H – L
Murrey Mathの前提として、「値幅（Range）」が一定の 2^n 乗にフィットする必要があります。

ステップ②：Rangeを 2^n に合わせて正規化
Murrey Mathでは、Range を 2^n に切り上げるように調整し、価格のスケールを整えます（例：2, 4, 8, 16, 32など）。

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適切な Range = 2^n（n は整数、価格の変動幅に応じて調整）
ステップ③：基準ライン（Murrey Base）を計算
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MurreyBase = L + (Range / 2)
これは、4/8 ライン（中央ライン）の基準になります。

ステップ④：Murrey ラインの描画値を算出
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1/8 ラインの幅 = Range / 8
各ライン = L + (1/8幅 × n)　※nは0〜8
たとえば、0/8は L、4/8は MurreyBase、8/8は H に近い位置になります。

■ 実際の使用と注意点
価格が 4/8 に近いほど中立ゾーンとされ、反転よりもレンジ継続を示唆します。

+2/8 や -2/8 は逆張りの有力候補ですが、トレンドが強ければ突破も起こります。

インジケーターは「自動で 2^n スケール」を判断して Murreyラインを引くことが多く、設定で期間（例：64）や過去のバーに基づくStepBackで再描画されます。