サインなし 移動平均線系
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エルゴディック TSI(True Strength Index)は、モメンタムとトレンドを視覚的に判断できるインジケーターで、3種類の色分け表示によりシグナルの識別がしやすくなっています。
Blau – Ergodic tsiの利用方法
このインジケーターは、ウィリアム・ブロウ(William Blau)が提唱したTSI(True Strength Index)に基づいた「エルゴディック」バージョンです。通常のTSIと比較して、より滑らかなシグナルを提供し、トレンドの変化を捉えやすくします。
特徴としては、TSIのシグナルラインとの交差やゼロラインとの交差、または傾きの変化によってラインの色が変化する3つのモードを搭載している点です。これにより、視覚的にエントリー/エグジットのタイミングを判断しやすくなります。
特に「TSI smoothing period(S期間)」と「TSI momentum smoothing period(T期間)」の2つのパラメータは、インジケーターの応答性に大きく関わるため、値を調整することで自身のトレードスタイルに合わせた最適な設定を模索することが推奨されます。
デフォルトの「25,13」の組み合わせが汎用性の高い数値になりますが、マーケット状況や時間軸に応じて変更してもよいでしょう。
「エルゴディック(ergodic)」とは、主に数学・物理・統計・金融の分野で使われる専門用語で、時間平均と集合平均(全体平均)が一致する性質を指します。
わかりやすく言うと?
あるシステムやプロセス(たとえば経済指標やチャートの値動きなど)を長い時間観察したときの平均値が、同じ時間における多数の状態(全体)から求めた平均と一致するような性質があれば、それは「エルゴディックである」と言います。
例(金融の文脈):
金融における「非エルゴディック性」は重要な概念です。
- エルゴディックなモデル:時間が経てば平均的な結果に近づくと仮定(例:毎日コイントスして勝ち負けを平均化していくようなモデル)。
- 非エルゴディックな現実:一度破産したらゲームオーバーのように、一人のトレーダーの人生の平均は、全体平均とは一致しない。
数式的な意味(簡略版):
システム X(t)X(t) が時間平均と期待値の平均で同じなら:
limT→∞1T∫0TX(t)dt=E[X]\lim_{T \to \infty} \frac{1}{T} \int_0^T X(t) dt = \mathbb{E}[X]
これが成り立つ場合、「エルゴディックである」と言います。
どんな場面で使う?
- 統計物理学(例:気体分子運動)
- 経済・ファイナンス(例:長期リターンの誤解)
- マルチタイムフレーム分析(時間と平均の扱い)
- テクニカル指標「エルゴディック指標(Ergodic Oscillator)」など
補足(トレードでの注意点):
「エルゴディック性がない世界では、過去の平均リターンは将来のリターンを保証しない」
つまり、「長期的に見れば勝てるはず」は現実では通用しない場合があるという重要な警告です。
TSI(True Strength Index、真の強さ指数)とは、モメンタム系のテクニカル指標で、トレンドの強さと方向を滑らかに視覚化するためのオシレーターです。ウィリアム・ブロウ(William Blau)によって開発されました。
✅ TSIの特徴
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価格の2段階の指数移動平均(EMA)を用いて、ノイズを除去しながらモメンタムの変化を捉える。
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ゼロラインを中心としたオシレーター形式で、上昇トレンドでは0より上、下降トレンドでは0より下で推移する傾向。
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シグナルラインとのクロスやゼロラインとの交差が売買シグナルとされる。
✅ 計算式(概要)
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価格の変化(クローズの差分)を計算
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その差分を2段階のEMAで平滑化
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結果を正規化してオシレーターとして表示
✅ 主な使い方
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ゼロライン超え → トレンド発生の兆し
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TSIとシグナルラインのクロス → 売買シグナル
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ダイバージェンスの検出(価格とTSIの方向が逆行)
✅ TSIの長所
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RSIやMACDよりも滑らかで騙しが少ない
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モメンタムの「質」を測るのに適しており、中期トレードにも有効

MT5のパラメータ設定

TSI smoothing period (“S” period)
TSIの平滑化に用いる期間。一般的に25が推奨されるが、応答性に応じて調整可能。
TSI momentum smoothing period (“T” period)
モメンタムの平滑化に用いる期間。13が基本設定だが、短期売買では短めにすることも有効。
Signal period
シグナルラインの計算に使用される移動平均の期間。クロス判定に影響する。
Price
インジケーター計算の基準価格(例:終値)。Close priceが一般的に使用される。
Color change type
色変化の条件を設定。シグナルラインとのクロス、ゼロラインとの交差、または傾きの変化から選択可能。

インジケーターをMT5にインストールする方法
ex5ファイルをダブルクリックしたのにMT5にインジケーターがインストールされない場合は?
①インジケーターをダウンロードするとzipファイルでPCに保存されますので、そのフォルダを右クリックしてファイルを『展開』しておきます。
②フォルダの中に『ex5ファイル』がはいっていることを確認します。
③MT5を開いて、画面上部の『ファイル』→『データフォルダを開く』→『MQL5』→『Indicators』フォルダに②のex5ファイルをいれます。
④MT5を再起動すればMT5のナビゲータウィンドウに追加したインジケーターが表示されているので、チャートに適用すれば完了です。
